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新しいカメラを買った話し

お久しぶりです。

からなしです。

いつの間にか冬も過ぎ去り、ポカポカとした過ごしやすい陽気へと季節が移り変わってきましたね。

花粉持ちには長く辛く苦しい時期です orz

 

さて、題名にもある通り、私ごとにはなりますが、newカメラを買いました。

性能の話しは好きなんですけど、それは調べれば出てくる話しなので今回はどういう経緯で買ったのかといったところにフォーカスを当てて書いていきたいなと思います。

新しいカメラのご紹介

早速ですが、カメラの紹介です。

ダンダダダン!!ありゃ、FUJIFILMの文字がありますね。。。

昔、X100T買ってたはずがなんでだろう。。買い戻し?

ぱか。。ん。。今回は中身が違う。

レンズ交換式カメラ。そうなんです。

私、からなしは富士フイルムのx-pro3を購入いたしました。

(レンズはキットレンズのxf18-55mm f2.8-4)

これには、買った本人も驚いているというか、ここに至るまでには色々な思考の巡りがありました。

写真を撮ることについて

かなり言いづらい話しなのですが、前提に自分自身の感情として、だんだんと写真撮影が億劫になってきている問題がありました。

具体的に億劫な部分ですが、写真を撮るフローとして、まず何を撮影するか考え、どう撮影するかロケハンをする、時間とお金と体力を大量に費やしその一瞬のために移動する、撮影が終わるとパソコンの画面と向き合い画像編集を行うといった一連のフローが負担になってきていることが挙げられます。

もちろんマンネリ化しないよう撮影地を変えたりなどの工夫はしますが、場所も有限ですし、モチベーションの低下は避けられませんでした。人生の趣味にしたいなと思っている気持ちとは裏腹に楽しめなくなってくる気持ちを持つのは嫌だなと思ったので一度気分転換をしようと思いました。

そこで、気になっていたのがフィルムカメラでした。フィルムカメラデジタルカメラよりもシンプルです。フィルムを入れてシャッターを押して、現像屋に出すだけ。自分でできるフローがデジタルと比べて圧倒的に少ないです。(気軽に撮影できるのかな?と)

また、フィルムカメラの特徴的なところとして、”エモい写真”が取れます。色褪せた色味やざらざらとした粒子感はデジタルの写真では、どうしても撮れない部分で、ミーハーからなしは気づくと、ンゴンゴ言いながらフィルムカメラを探し始めてました。

フィルムカメラの検討

色んなカメラがありましたが、好みのカメラはすぐに見つかりました。

富士フイルムnatura classica(ナチュラクラシカ)

https://fujifilm.jp/personal/filmandcamera/filmcamera/35mm/naturaclassica/index.htmlより引用

 

この子は2006年に発売された富士フイルム最後のコンパクトフィルムカメラになります。(2012年に終売)見た目がとてもおしゃれで女優の松岡茉優さんが使っていることでも有名なカメラです。

(松岡さん、私生活では麻雀しながらタバコを吸っているらしく、絶妙にだらしない感じが親近感を覚えます。人間味があるというか、勝手に震えてろの演技とか好きです。)

 

少し脱線しましたが、ナチュラクラシカは写りが素晴らしく透明感もありつつフィルムのエモさの全てを凝縮したような写真が撮れます。

作例はありませんが(調べてください)、ズームレンズで28mm〜56mmの画角でかつf2.8の明るさを持つので使い勝手は良さそうだなと思いました。

ただ、いくつかの問題点がありました。

フイルムカメラ導入に至る懸案事項

大きく言うと、

①相次ぐネガフィルムの廃盤 or 高騰

フィルムカメラの経年劣化およびサポート体制 になります。

 

相次ぐネガフィルムの廃盤 or 高騰 

         

昔は1本500円程度で買えたネガフィルムは、デジタルカメラへの変遷と共に需要が低下し生産に係るコスト増、また昨今の原材料不足の煽りを受け、安いもので2000円ほどする異常事態になっています。高いものだと5000円になることも。

値上げで済めばまだいい方で、使ってみたいなと思うネガフィルムは廃盤になっていることもしばしば。。。(natura1600とか好きです)

今後もその流れは続いていくものと思われます。

今からフィルムカメラの機材を揃えたところで、いつまでネガフィルムを供給してもらえるのか分からない不安を抱きながら趣味をするのは個人的に厳しいなと思いました。また、必要な金額が大きすぎる…

フィルムカメラの経年劣化およびサポート体制 になります。

フィルムカメラをするならナチュラクラシカ一択なのですが、元々は定価20000円から30000円の値段で買えていました。しかし、今は生産が終了していますのでヤフオクやメルカリで買うしかない状況です。値段は大体60000円くらいかな?。。。

素晴らしい機種なのでそこは妥当な感じかなあとは思うのですが、問題は富士フイルムが修理を一切受け入れてないというところです。富士フイルムどころか、他の修理屋を当たっても難しいみたい。。。つまり、壊れたらおしまいです。

作られてから10年を越えるカメラになるので、急に動かなくなった、ズームができなくなったetc...色々な不具合は当然出てきます。

①、②を考慮した時に出てくる答えは自ずと決まっていました。無理でしょと。

もう少し生まれてくる時代が早ければなあと。時代は移り変わるものなので受け入れてその時代にあるもので楽しみましょうと。

じゃあ、どうする???

こう考えたときにフィルムライクな写真が取れるという部分が一つ軸になるのかなと思う考えはありました。

また、いい写真を撮ると言う価値観に重きを置く自分にとって普段欠落している何も考えずに写真を撮る楽しみにじっくり向き合えるカメラが欲しいという部分もありました。

 

そしてずっと、気になっていた富士フイルムがそういうカメラを出しているということに気づきました。

富士フイルムのカメラ作り

普段はニコンのミラーレス一眼Z6をメイン機に使っていますが、本当に好きなカメラです。使う人が握りやすいようなフィット感やボタン配置、操作性どれをとっても緻密に考えられていますし、何よりレンズ描写に拘った光学屋として矜持を痛いほど感じます。そうした企業的な価値観は同じ技術者として痛いほど理解できる部分です。

▶︎ ニコンz6で撮った写真

このニコンは一眼レフ時代に覇権を握りましたが、SONYのミラーレス機が台頭するとシェアを奪われ、追随する形でミラーレス機を発売しました。

そういう意味で言うと今各社が競って発売するカメラは高スペックな機能モリモリカメラで一種、脳筋的なところがあります。(個性はあれど、ベースは同じ感じで”売れるカメラ”を出しています)

一方、富士フイルムはというと、、、です。

そういうスペック争いとは無縁です。目に見える性能ではなく数値化できない感情に訴えるカメラを出しています。

心に響くカメラ。x-pro3。

このカメラは一見おしゃれですが、他社からすると少しミステリーなカメラです。

それがこの背面液晶。

これ普通ならフルスクリーンになっていて撮影後の写真が見れるようになってなきゃいけません。だって、不便だから。合理的な世の中に生きる私たちに合わないじゃないですか。

なのに富士フイルムは平気でこの不便さを押し付けてきます。フィルム体験をユーザーに届けたいから。ネガを焼くまで中身は見れない擬似体験を与えたいから。

このカメラ、富士フイルムの社内では売れないだろうと言われて世に出されています。それを分かっていながら一部の待っている人のために欲しいものを届ける。それがこの会社の矜持なのだと思います。

フィルムは廃れていく。時代とともに役目を終えるネガフィルム。ですが、それは間違いなく一世を風靡していました。それを引っ張ってきた企業としてのプライドが垣間見得ました。

x-pro3だけでなく富士フイルムのカメラには”フィルムシュミレーション”というフィルム写真を再現する撮影モードが搭載されています。このモードで撮ると画像編集しなくていい。

フィルム業界は先細りになってはいきますが、今ある世の技術にその血を受け継がせてユーザーに提供していく一種の贈り物なのではないかと思いました。フィルムは廃盤になっていくけど、代替としてデジタルで提供していくね。と言ってくれているように僕は感じました。

本当のところはわからないけど、そうした考えは少なからずあると思っています。

確かに値段は高価ですが、合理化や効率化が謳われるこの時代に、逆行したような異色なカメラを出してくれたことに感謝していますし、単純にその気概が面白いと思いました。

しかし、いくら富士フイルムといえど、利益も出さないといけない訳で、”売れないカメラ”を続けて売るのは難しく、次世代モデルは扱いやすいものになるのではと思っています。

なので、こういうタイプのカメラは最初で最後になるかもしれないとは思っています。

カメラは時代の移り変わりと共に性能は見劣りしていきますが、このx-pro3はそう言う次元で出されたカメラではなく、コンセプトの面でいつまでも唯一無二の存在で新しくあり続けると思います。そういった考えで長く使えるのではと思い、後継機が出そうなタイミングでしたが、今購入しました。

長々と書いてしまいましたが、以上が最近考えてたことになります。

これからは心機一転して、写真撮影を楽しむぞ〜と言う気持ちです。

(昇級祝いだし、買ったのはご褒美です)