
こんばんは、からなしです。
最近は激務が続いており、ブログ記事にしたいことがあまりできていませんでした。
また体調も崩してしまいました。万全ではありませんが、頑張って書いていきたいと思います。
- 導入
- 写真における「色の整合性」という考え方
- 絵画に見る「色は関係性で決まる」という原理
- 橋渡し_絵画的手法は写真の現像で使えるのか?
- 海外フォトグラファーが絵画を参照する理由
- 自作例で見る「色の整合性」の分解
- カラーパネルとHEX / RGBの落とし穴
- まとめ
導入
写真を現像していて、
「一色ずつは綺麗なのに、全体で見ると落ち着かない」
そんな経験はありませんか?
彩度を下げても、コントラストを整えても、なぜか写真が騒がしく見えてしまう。
技術的には間違えていないはずなのに、しっくりこない感覚だけが残る。
この違和感はスライダー操作の巧拙というよりも、色をどう”捉えているか”に関係している場合が往々にしてあります。
この記事では、現像で起きがちな”うるささ”を手がかりに、写真における色の扱い方について考えてみます。
写真における「色の整合性」という考え方
多くの場合、色は単体で評価されがちです。
青が綺麗、緑が気持ちいい、夕焼けが濃い…etc
ですが、現像を重ねるほど
「一色ずつは悪くないのに、全体で見るとまとまりがない。」
という感覚にぶつかることがあります。
先日、Xでこんな投稿を見かけました。
色のバランスってすごく大事。
— keiju (@pic_kn__) 2025年11月29日
一番気をつけてるのは、立体感を潰さず“絵じゃなくて、写真として存在してること”。
その空気や温度まで感じてもらえる写真にしたい。 pic.twitter.com/mo3O9G8BIW
この投稿を見た時、「色がうるさく感じる理由」を説明するヒントがかなり素朴な形で言語化されていると感じました。
私たちは、無意識に「色そのもの」ではなく、もっと別の何かを見て判断している気がするのです。写真がうるさく感じる時、それは一色一色の問題というより、全体のどこか、「噛み合わなさ」が生まれているように感じます。
絵画に見る「色は関係性で決まる」という原理
この感覚は、実は写真だけのものではありません。
少し視点を外してみると、同じような考え方が、絵画の世界ではずっと昔から当たり前のように使われてきました。
写真で感じたあの「噛み合わなさ」は絵画の文脈では、もっとはっきりと言語化されています。
色は単独で存在するのではなくて、隣り合う色同士の関係性で決まることを意識すると色選びに迷わなくなるという話 pic.twitter.com/loAKLeUqX8
— 絵を描く人 (@Mo1HNumjeU45057) 2025年9月16日
同じ緑でも、隣にある色が変われば、明るくも暗くも、冷たくも温かくも見えます。
絵描きは色を「塗る」のではなく、周囲との関係を設計することで成立をさせています。
ここで重要なのは、この原理が視覚認知のレベルで写真と絵画では共通しているという点です。
橋渡し_絵画的手法は写真の現像で使えるのか?
結論から言うと十分使えると思います。
写真と絵画は表現手法が違うだけで、人間の目が色をどう感じるかと言う原理は同じです。
「写真は写実、絵は創作」と言う分断ではなく、視覚構造として共通の土台があると考えた方が、現像は一気に整理しやすくなります。
色を足す前に関係が破綻していないかを見る。これだけで現像の方向性は大きく変わると思います。
海外フォトグラファーが絵画を参照する理由
海外の写真家には絵画をバックボーンに持つ人が多くいます。
代表的な写真家を挙げるとすれば、私が兼ねてより推しているダニエルコルダンは真っ先に挙がってくると思います。来歴は以下リンクより参照できます。
https://www.gitzo.com/jp-ja/ambassadors/daniel-kordan/
彼らが絵画をバックボーンに持つのかは単に「センスがいいから」…と言うわけではありません。
構図、トーン、色の連続性を構造として学べるからです。
感覚論ではなく、再現可能な考え方として色を扱える。
それが絵画的アプローチの強みです。
自作例で見る「色の整合性」の分解
ここでは自分の写真を例に、どこで色の関係を扱っているかを分解します。

この写真では、青・紫・ピンクといった複数の色が使われていますが、どれか一色が強く主張しているわけではありません。
重要なのは、それぞれの色が単体かどうかではなく、隣う合う色同士がどのような距離感で並んでいるか、トーンがどの方向に流れているか、と言う点です。
下部のカラーパレットを見ると、色相は微妙に変化していきますが、明度と彩度の差は大きく外れていません。
そのため、視線が砂浜、海、空へ自然に移動し、特定の色だけが浮き上がることなく、全体として静かなまとまりが保たれています。
ここで行なっているのは「色を足すこと」ではなく、色同士の関係を破綻させないことです。
カラーパネルとHEX / RGBの落とし穴
ここでツールの話に戻ります。
HEXやRGBはあくまで記述形式になります。
色そのものを保証してくれるものではないと思っています。
これは経験談なのですが、色を固定値として扱い始めると写真は簡単に破綻します。
また、カラーパネルありきの現像は再現性が低くなりがちです。
(思想としては面白いんですけど、実装すると壊れるってやつです…)
数値ではなく、関係と流れを見て調整するのが肝要だと感じます。
まとめ
色は足すものではありません。繋ぐものだと思っています。
余談にはなりますが、カラーパネルの表記をHEXではなく、RGBにしているのには私なりの理由があります。
HEXは記号化・設計・UIやデザイン向きでかっこいいのですが、思想はRGBなんですよね。RGBは光としての連続量なので観測値みたいな扱いです。
写真は設計図ではない、でも後から”説明”できる。
ここまでお付き合いくださり、ありがとうございました。



