前回のブログで少しお話ししていたのですが、道東へ行ってまいりました。
これまでに2度撮影に行っているので、慣れたものです。
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前置き
今回は野生動物をできるだけ見たい!という目的で北海道へ訪れました。
秋は冬に備えて動物たちが食べ物を蓄えるシーズンです。
特に根室・知床(羅臼)あたりのオホーツク海側の海域は栄養が豊富で動物・魚が集まりやすいので豊かさが強く観察できるエリアになっています。従って下図ルートで今回は旅行をしてきました。

根室エリア
春国岱
はじめに訪れたのは春国岱。ここは風蓮湖とオホーツク海を隔てる砂州状の半島。
ざっくりというと「湖と海の境目にできた、野生動物の楽園」。
全長約8kmの砂丘・湿地・原生林が連続していて、潮の満ち引きや風で形が少しずつ変わる”生きている地形”なんです。

風蓮湖側。

オホーツク海側。景観が違って面白いです。

オオセグロカモメ(Larus schistisagus)。
北海道沿岸ではよく見られますが、大型の個体で驚きました。

突然現れるエゾシカ。運転している時も急に現れるので、終始こいつにはビクビクしていました…orz

車を止めて遊歩道を歩いていくと湿地エリアが見えてきます。

至る所にカモ類の羽が落ちていました。ダウンの羽っぽいな…などと考えていると

一際目を引く白い鳥。タンチョウ(Grus japonensis)です。
釧路・根室エリアではこのような”つがい”のタンチョウが何組も居ます。
羽を広げる瞬間を待ってたものの、永遠に食べ物を啄むばかりで決定的な瞬間は撮れませんでした。

そうしていると、キタキツネ(Vulpes vulpes schrencki)が現れてきました。ちょっかいをかける訳でもなく通り過ぎていく姿に自然の共生を感じます。

川を泳ぐエゾシカ(Cervus nippon yesoensis)。先ほどの個体でしょうか。生命は力強いなと。普段働いている時の自分とは大違いです。私は死んだ顔をしています。

風蓮湖を後にし、根室の先端側を目指します。

何もない道が続きます。

サイロ。飼料の保管場所。煉瓦造りで趣深かったです。

根室駅

昭和のレトロな雰囲気でした。



納沙布岬
最東端の納沙布岬へ。

あいにくの天気で北方領土側は見えませんでしたが、近くの灯台を見にきます。


灯台の裏側には野鳥の観察小屋があります。
ただ、天気が悪くて何も見えませんでした。

掲示板に爪痕を残そうとする人々。

近くのお土産屋でエトピリカのバッチを買いました。
エトピリカはチョーかわいいので、いつか見たいです。

根室車石
前日に泊まった宿の女将さんに勧められて訪れた車石。
ゴツゴツしていてよきでした。

遠くに見える船はサンマ漁船。根室はマルハニチロがありますよね。

側にある花咲灯台。カラフルなのと形がいい。星と撮りたいやつ。

海を眺めていると、ぷかぷかと野生のラッコ(Enhydra lutris)が浮かんでいました。
貝を割っているのかと思いきや、突然潜り出して全然違う場所から現れたりと活動的でした。
ワシントン条約で輸入できなくてラッコの高齢化が進む水族館は将来的には、ここら辺の個体を取ってくるんですかね。

標津エリア
野付半島
GWも訪れた野付半島。前回は体力が尽きて行けなかったトドワラまで歩いていきました。

枯れ木も朽ち果てまくって残骸も消え去りそうな勢いです。



道中にキタキツネが寝ていて可愛かったです。
でも、人馴れし過ぎてて、それもまた問題ですね。
オジロワシとかオオワシが見れなかったのは少し残念です。真冬じゃないとダメそう。

知床エリア
鷲の宿(シマフクロウ)
度々お世話になっている鷲の宿。シマフクロウ(Ketupa blakistoni)を餌付けしており、365日観察ができる宿です。今回は宿泊部屋をお借りしました。

宿泊場所は2階でした。部屋からシマフクロウの観察ができるのは非常に身体に優しいです(前回は観察小屋でオールしてました)。

E-8の来訪
環境省が雛の時期につける足環には個体識別コードが刻まれています。
E-8は今年生まれた雛になります。すくすくと育って一人で狩りしにきていましたが、とても下手でした。もう一匹今年生まれた雛がいたみたいですが、ある日を境に姿を見せなくなったので、残念ながら亡くなったのでは…とのことです。


NNの来訪
E-8の下手な狩りを見届けた数十分後にNNがやってきました。足環を見ると傷が多く付いていて、毛並みも先ほどのE-8とは違います。こちらNNという個体なのですが、E-8の父親です。狩りが上手で一度に3匹のオショロコマ(?)をゲットしていました。すごい!

識別コードなし(♀)の来訪
最後にやってきたのは足環の付いていないシマフクロウ。これは環境省が出生を把握していないシマフクロウの個体です。E-8の母親です。初めて見ましたが、思慮深く獲物を観察する姿と獲物を捉える際の洗練された動きが印象的でした。給餌池で獲物を食べた後に川の立ち木で20分ほど川の魚を眺めていました。


いちばんお気に入りの写真。

備考
外にある廃バスの中からの観察もできます。

上から見下ろせる構図で良さそう。
観察小屋から90°回転した向きでの撮影ができます。
次に来ることがあればこちらの構図で撮りたいです。

ストーブとカーペットが敷いてあります。寒さ対策バッチリです。

給餌池に入れるオショロコマ(?)を管理している生簀。大きい。

夕飯と朝食がありましたが、おいしかったです。

知床五湖
この日は雨でしたが、もちろん活動します。

知床峠をこえ、羅臼からウトロ側へ。
峠を越える最中に雪が降ってき始めて、その後すぐに通行止めになっていました。


知床五湖への途中。ヒグマはいませんでしたが、紅葉していて綺麗でした。

フィールドハウスへ到着。

一瞬天気がよくなったタイミングを狙います。

とにかく風がつよくて寒かったです。服装は大事です。




山際と雲の境界って神秘的でよく撮ってしまう構図です。

その他
道中スナップなので、つらつら載せていきます。










釧路は炉ばたが多いです







まとめ
今回は写真の枚数が多かったので、読むのが大変だったと思います。
いつも北海道へ来るたびに自然の営みに勇気づけられます。
最後まで目を通してくださりありがとうございます。それでは、また。





